成功は誰も約束していない。


 気づけば夜更かしさんでした…?


 情報は増える一方。情報を減らし方が分からない世代。昔は家に帰らなければインターネットできなくて、小学校のころは学校に行っている間は流れ込んでくる情報から守られていた。それが今や仕事している間とお風呂に入っているときだけ、だ。インターネットをしている時間は、もはや自分の時間と言えるのかすら怪しい(が、世間はそれを自由時間と呼ぶ)。その割に情報が頭の中を通り過ぎてしまう事が多くて、毎日触れている文字や写真はそれほど重要なものでないのだと実感する。


 さて、メンバーはもっと負担が大きいのだろうと想像する。握手会で(プラスマイナスどちらも含む)浴びせられる言葉、様々なテンションの人が一気になだれ込むコメント欄、架空の設定が広がるお手紙。全ては「ファンの声」という正義で正当化されてしまって。むかしむかしのアイドルとは全く違う苦労が存在するようになってしまった、大人の手によってね。あれは人間として成長させているのではなく、芸能人として成長させているという側面が強いのではないか。
 本来教養を深め、進路を真剣に考える時間を全て費やして、受け入れてくれるのは所詮芸能界でしかないんだ。芸能界と聞くと汚いイメージを抱きがちなのに、アイドルと聞くと受け入れがちではないか?一人一人の才能は宝石のようなのに、磨いてプレゼントする相手は… まさにあのことわざ通りではないか。まるで夢を追っているかのように錯覚させる環境、雰囲気。全てが一つの方向に向かっていて、一見輝いて見えるけれど。本当に辛い、空しいのはファンなんかじゃなくて、これからの、数年後のメンバー自身。


 ファンは余ってる中から入れた。彼女たちは全部を入れた。