現実にしないために通る道。


 人はなぜ悪い夢を見てしまうのか。


 よく啓発本なんかには「成功体験をイメージ」なんて書いてあるけれど、実務では「いかに失敗しないか」が大切な事もある。一つのミスが命取り、なんていうシビアな職業に就いている人だって少なくない。「成功体験のイメージ」はあくまで天井を上げるものであって、「失敗を避ける」のは底上げをしてくれる。基礎体力の強化こそ、好記録達成への一歩だ。
 自分では知覚していない可能性が高いけれど、「失敗のイメージ」は何通りも頭の中に入っていて、事あるごとにそれらのイメージを横断的に思い起こす事によってミスやトラブルを避けているのだろう。それは「成功体験のイメージ」よりもはるかに具体的/多角的だから頭の中で整理するためにも夢に出てくるのかな。それらは大概人からの伝聞で形成されるけれども、往々にして人は同じ箇所でミスをしがちなので「正夢」となるのだろう。


 寝ている時ぐらいは幸せでいたいもの… たくさんイメージできるように、視覚聴覚に訴えてみよう。でも、仕事をするうえで失敗がたくさん予期できるって素敵。