適材適所。


 東北関東大震災から一週間。何もない日常が恋しくなってきた。


 先日カットしに行った時に、美容師さんに「地震の話ばかりで嫌になるでしょう?」と尋ねてみたら、苦笑いしながら否定してくれた。今は被災地を除く日本中がこんな状態なんだろうな。だんだん震災色が薄れていくTV。美味しいものが食べたい、音楽に浸っていたい。でもたまの余震であの記憶が蘇り、被災地の様子が脳裏に浮かぶ。こんなどっちつかずの状態を何日もやっていたら、それは頭がおかしくなるよ。被災してないのに疲れるし、自己嫌悪に陥ります。
 本当は明日はGO!FESに行く予定だった。やって欲しいなんてとても言える状況じゃないけれども、正直ニュースから強制的に隔離される空間としては魅力的だった。もう怖くて自分の方からは遮断できないぐらいになってる。TV見てなくてもTLに流れてくるしね、例えば自発的に映画を見て2時間も情報に接しないのは恐ろしい。
 果たして幕張メッセPerfumeを落ち着いてみる事ができたかと言われれば、ハッキリと肯定する事もできないのだけれども、それは彼女達自身もそうなのかもしれない。本来心配する側であるはずなのに、安否を気遣うメッセージが多数送られてくる事に感謝するとともに、不甲斐ない思いをしているようだ。ファンからすれば友人の安否を気遣うぐらいに当たり前の事なのでそこまで気にしなくてもとは思うのだけど、これも3人が成長した証拠だなと思って少し嬉しかったりしてる。人を元気づける術を持っているけれども、その対象が多すぎたり実体が抽象的すぎて不安をかかえているPerfume。こちらといえば、被災地には微々たることでしか貢献できないけれど、TL上の友人を始め実際に安否を知る事ができた仲間がいる。お互い、悩む方向が違うけれども、今は何をすべきか考える事が大切な時期なんですね。
 どうやらあ〜ちゃんは笑顔でいることが大切だと気づいてくれて、義援金に賛同する事を始め少しずつ動き始めているようだ。自分も今日、少しだけいつもの金曜日を取り戻してみた。まだ怖いけどね、止まってはいけないんです。原発が爆発しなくたって、長い長い戦いになります。自分の頑張れる分野で、動き始めなくちゃ。一人一人が”場”を守る事こそ、再興への一歩です。